「第72回 大人にきび」2020年8月28日付「リビング東京副都心 」に掲載されました
- 2020年12月16日
- 一般皮膚科
頬やあごににきびが増え、繰り返しできます 状態に合わせた治療を受けることが大切
大人になってもにきびに悩まされることがあります。にきびの治療ついて、日本皮学会膚科認定皮膚科専門医で中野皮膚科クリニック院長の松尾光馬先生に聞きました 。
―にきびはどうゆう症状ですか?
「にきびは、毛穴に皮脂が詰まった面ぽうから始まります。毛穴の表目に白っぽく皮脂がたまった状態を閉鎖面ぽう、毛穴が開き、皮脂が酸化して黒っぽくなった状態を開放面ぽうといいます。さらに炎症が進むと赤くなったり、化膿することもあります。にきびは皮脂の分泌が多い思春期に発症しやすい疾患ですが、大人になってもストレスや不規則な生活、睡眠不足、生理前などでホルモンのバランスが崩れるとできやすくなります」
ーどのような治療がありますか?
「毛穴の詰まりを取るアダパレン製剤と抗菌作用がある過酸化ベンゾイル製剤を、炎症のある・なしなどににきびの状態を見ながら組み合わせて治療します。いずれも塗り薬で、過酸化ベンゾイルは2015年に承認された薬です。炎症が強いときは、抗生物質の内服し炎症を抑えます。保険適用の漢方薬も選択肢の一つです。にきび跡の赤みにはレーザー治療を行うことも(自由診療・1部位6,000円)。にきびは放置せず、炎症が悪化する前に治療を行い、治療中は肌を清潔に保つようにしましょう」