「第46回帯状疱疹後神経痛」2018年6月16日号の「リビング東京副都心」に掲載されました。
- 2018年8月30日
- 一般皮膚科
帯状疱疹が治った後も痛みが続きます
帯状疱疹後神経痛は早めの治療が大切です
帯状疱疹の発疹が消えた後にも痛みが続く帯状疱疹後神経痛について日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、中野皮膚科クリニック院長の松尾光馬先生に聞きました。
―どんな症状ですか?
「帯状疱疹の痛みは3期に分かれます。まず発疹が現れる4、5日前から皮膚や皮膚の深部に違和感やピリピリを感じる痛み。その後、発疹とともに痛みがみられる急性 期痛が続きます。通常は発疹が消えるとともに痛みもなくなります。しかし、3カ月経っても痛みが続く場合は、帯状疱疹後神経痛と呼び、ピリッと刺すような電撃痛が定期的に起きたり、触れるだけで痛みを感じたりします。逆に感覚が鈍麻することもあります。高齢になるほど、帯状疱疹後神経痛を発症しやすくなります」
— 帯状疱疹後神経痛の 原因は?
「急性期の炎症によって、神経が損傷したことが原因と考えられています」
―治療法は?
「治療は抗てんかん薬や抗うつ剤、オピオイド薬などの内服で痛みを緩和します。急性期のように安静にする必要はなく、日常生活は普通に過ごすことができます。痛みがおさまらず、長く続く場合がありますので根気よく治療しましょう。治療せず放置したり、治 療を途中でやめたりして発症から時間がたつと治りにくくなります。発疹が消えても痛みが続く場合は、早めに皮膚科を受診してください」