「第44回口唇メラノーシス」2018年4月7日号の「リビング東京副都心」に掲載されました。
- 2018年8月30日
- 一般皮膚科
くちびるにシミができました
口唇メラノーシスかもしれません
くちびるにホクロやシミができたようにみえる口唇メラノーシスについて日本皮膚科学会認定皮 膚科専門医で中野皮膚科クリニック院長の松尾光馬先生に聞きました。
―どんな症状ですか?
「くちびるに褐色や黒色の色素沈着がおきる疾患で直径は1㎝以下。下唇にできやすいのが特徴です。一つだけでなく、何カ所かできるケースもあります。痛みやかゆみなどはありませんが、自然に消えることはなく、メイクなどをするときに気になるため皮膚科を受 診する人が多いです。2対1の割合で女性に多く、特に20代に多い疾患です」
―原因は?
「リップを常に塗り直したり、こすったりするような慢性的な刺激や乾燥、紫外線などの刺激が原因と考えられています。アトピー性皮膚炎によって皮膚のバリア機能が低下した人にもみられます。また、唇だけでなく手足にシミが多発する場合はごくまれにポイツ ジェガーズ症候群という胃腸のポリープを伴う遺伝疾患の可能性もあります」
―治療法は?
「くちびるのシミはメスで切除します。自費治療になりますがQスイッチルビーレーザーでも除去します(1㎜3000円)。大きさや濃淡によって照射の回数は違いますが、唇は血管が多く他の部位に比べ、術後の回復が早い傾向にあります。気になる場合は一度、 皮膚科を受診して相談してみましょう」